Louis Faurer / ルイス・フォア
¥4,500 税込
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「速すぎた」
ストリートフォトグラフィーのパイオニア
Louis Faurer by Steidl
歩く速度が速すぎて時代が追いつかず、
結果として過小評価されてしまう、というのはよくある話。
アートの世界では特に、です。
そして
ルイス・フォアもそのひとり。
ロバート・フランクやウィリアム・クラインよりも前から
ストリートフォトグラフィーに取り組んでいたフォア。
しかも、彼らよりも10年以上も前に!
といえば、その「速さ」が伝わるでしょうか。
フォアは1916年フィラデルフィア生まれ。
1947年にNYに移り住み、そこで、そのロバート・フランクと意気投合。
彼らは暗室を共有するほどの仲となり
友人として、また、良きライバルとして切磋琢磨していきます。
時にフォア31歳、フランク23歳。
すでにストリートフォトグラフィーに取り組んでいたフォアから
フランクは多くのものを学び、盗み、そして、その結果として、
ストリートフォトの発芽である「The Americans」を完成させるのです。
その「The Americans」の作品でさえ、
55年~56年頃に撮影されたものです。
それに対して
本書に収められたフォアの作品は
なんと1937年から50年代初頭です。
1937年!です。
にわかには信じられません。
フォアがいかに「速かった」のか。
いかに時代を先取りしていたのか。
時代が追いつけなかったとしても不思議ではありません。
本書にはそんな
「速すぎた」フォアのストリートフォトグラフィーの傑作を多数収録。
30年代や40年代という時代を考えれば
相当な技術やセンスがなければ
このような写真は撮れないはずです。
が、
フォアの作品からは
テクニックやわざとらしさ、というようなものは
いっさい感じられません。
とても落ち着いていて正直で、
まっすぐにストリートと向き合っている印象です。
ロバート・フランクが映画的、
ウォーカー・エバンスが文学的、だとすると
ルイス・フォアは音楽的、です。
ひとつひとつの場面からBGMが聴こえてくるような…
僕にはそんな気がしてきます。
とても丁寧で被写体に対する愛情を感じる写真。
Steidlの装丁も、落ち着いたグリーンの色合いも
フォアの雰囲気ととてもよく似合っています。
「速すぎた」が故に時代が追いつけず、
孤独の中でも独自の美学を貫いたフォア。
その美学の矢は
時空を超えて僕たちの心に突き刺さってきます。
Steidl
ISBN-9783958292413
23 x 17cm 208pages
Hardcover
Condition: New
Text: French
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